こだわりのいっぴん

壷米の遺品

大坂の名工壷米の名品のご紹介です。

三条の金物問屋は全国を相手に商売していますが、当社は古くから関西を主な地盤として営業して参りました。

昔は、欅で作った手彫りの墨壷は三条の有力な特産品でした。ある時お客様から大阪では壷米の作品が人気があったとお聞きして、壷米の製品を求めて三条の職人さんに渡し、よく似た製品を造ってもらい「壷米型」として販売しておりました。

それらのことを、私のホームページに壷米さんの作品と共に紹介していました。
次が、当時の壷米作の若葉坪です。ここからお入り下さい。
また、次が坪昭さんの墨壷のページですが、開いて頂くと上左の最初の写真が壷米型です。ここからお入り下さい。

2009/03/09ことでした。
次のようなメールを頂きました。

「兵庫県の廣田と申します。
他界した父親が大阪と兵庫で金物店をしていましたが、生前、祖父の造った墨坪をとても自慢しておりました。
私は壺米(廣田米吉)の孫になりますが、お恥ずかしいですがあまり詳しい事はわかりません。
わからないなりに調べていた所、御社のホームページの『手造の墨坪』のコーナーで『壺米』を見つけました。
現在、製作途中の墨坪も含め数点所有しておりますが、差し支えなければ、墨坪について教えて頂けたらと思い、メールをさせて頂きました。」

そして、次の写真が添付されていました。

クリックすると拡大写真がご覧になれます。


メールを下さった広田さんは壷米の直系の子孫の方で、家にお祖父さんが造った作品が残っているというのです。
もっと詳細な写真をお送り頂けないかとお願いしていたところ、先日次のメールと共に詳しい写真をお送り頂きました。

2009/08/07に改めてご連絡がありました。
「お忙しい中、ご連絡頂いていたにも関わらず返信が遅くなり大変申し訳ございませんでした。
なかなか上手く写真が撮れず、そのままになっていました。
本日、一番大きな墨壺の写真を撮りましたので添付しました。全長は約40cmあります。
この壺には壺米の銘は無く『廣田 米吉 六十五才 作』と彫られています。
65歳時の作品なので、昭和27年か28年頃の物です。」

次にお送り頂いた写真をご紹介しますが、とても個性的な彫をしていると思います。

クリックすると拡大写真をご覧頂けます。










私のホームページがご縁で、貴重な資料を掲載することが出来ました。
資料をお送り下さいました廣田さんに厚く御礼を申し上げます。

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