三条鍛冶の技展

三条市では三条の鍛冶の技を宣伝するために、一年に一回、東京の表参道にある新潟ネスパス館において「三条鍛冶の技展」を開催しています。
これを紹介する記事が「日本刃物工具新聞」の平成13年7月20号に載りましたのでご紹介します。
毎年、大体同じ頃に開催されますし、さまざまな景品が用意されますので、ご興味のある方は是非来年ご参加ください。(13/8/5記)

ネスパスに職人の魂が凝縮

「あつい」庖丁作り

三条の利器工匠異をはじめ、作り方、技術を広く一般に知ってもらおうと、毎年好評の「三条鍛冶の技」展は七月十三日から十五日の三日間、東京の表参道にある新潟館・ネスパスで開催した。
首都圏の消費者に三条の鍛冶技術と製品を紹介し、三条製品をより多くの人にアピールするために三年前から始まった同展は、鯵切包丁の製作体験をはじめ、三条の利器工匠異の展示、地場産製品の即売など、多彩なイベントを実施。表参道の通りを歩く人たちも、会場の賑わいに興味をそそられ足を止めていた。
 炎天下で行われた人気イベントの「鯵切包丁製作体験」は、同展開姶と同時に多くの来場者が集った。
テントを張って作られた屋外は、ならし打ち、ゆがみ取り、裏研ぎ、焼き入れ、刃研ぎ、柄入れ、銘切りと、包丁製作の一連の作業ができる即席の鍛冶道場に初めて体験する包丁作りに、参加者は慣れない手つきで三条鍛冶集団の鍛冶職人の指導により作業を進めていた。気温とふいごの熱などで作業場は四十度近い熱気に包まれ、参加者は汗まみれになりながらも、作ったの包丁の完成に笑顔が絶えなかった。

 冷房の効いた屋内では、包丁、鉋、鑿をはじめとする三条で生産される道工具を展示し、作り方をパネルで解説。三条の道具で作られた墨壷を長井光明氏が展示し、製作の実演 が行われた。「木楽祭」では、道具の良さを体験できる工作広場として、親子でモノ作りに熱中していた。
毎回人気の岩崎重義氏による講演会は、刃物の歴史や鋼材など、刃物の話題は多岐に渡った。会場は刃物に造詣が深い人手満たされ、話の内容を必死でメモを取る人もいた。 同展を共催した三条金物卸商協同組合の韮澤喜一郎理事長は「金物推進協調事業の一環として、今年は今まで以上にこの展示会に期待している。組合として会場周辺の地域に十万枚の新潟県の銘酒やコシヒカリが当たる新聞折れ込みチラシを配布し、来場者誘致に努力をした」と語り、また、「三条の伝を誇る優秀な道工具を大勢の人たちに知ってもらいたい」と、理事長自ら変種上・政策に携わった貴重な資料ともなる冊子「三条鍛冶の技」も販売した。



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